企業再建を得意とする米国の投資家。投資銀行ロスチャイルドでの24年間の経験を経て、2000年に投資ファンドWLロス・アンド・カンパニーを設立。これまで手掛けた企業再建の規模は世界中で総額2000億㌦(負債ベース)を超え、米フォーチュン誌は同氏を「再建王」と呼ぶ。
日本では1997年に投資活動を開始し、1999年に経営破たんした大阪の幸福銀行を買収した。幸福銀行は関西さわやか銀行として再出発。黒字経営に転換したのち、2004年に三井住友フィナンシャルグループ傘下の関西銀行(現関西アーバン銀行)と合併する。韓国でも1999年、通貨危機克服への貢献が評価され、金大中大統領から勲章を授与された。
クリントン政権時代に米ロ投資委員会の理事会メンバーを務め、ジュリアーニ・ニューヨーク市長に事業民営化で助言した経歴も持つ。現在は米エール大学経営大学院の理事会メンバーのほか、鉄鋼世界最大手アルセロール・ミタル、米インターナショナル・コール・グループなどの企業や非営利団体で要職を務める。2010年6月から日米関係の促進を目指す米民間非営利団体ジャパン・ソサエティーの会長。
エール大で学士、ハーバード大で経営学修士号を取得。73歳。