クリストフ・ヘンチ
ロンバー・オディエ銀行
マネージング・パートナー
経営者兼オーナーが無限責任を負って顧客の資産運用を手掛けるプライベートバンク。顧客と利害を共にすることで信頼関係を築く。そのプライベートバンクが集積するスイスのジュネーブで最古の歴史を誇るロンバー・オディエ銀行の7代目マネージング・パートナーだ。
スイスのザンクトガレン大学で経済を学び、英系プライベートバンクやスイスの広告会社の最高財務責任者(CFO)を経て、スイス電子証券取引所の理事を務めた。2004年から現職に就き、グループの戦略企画委員会の委員長も務める。
創業者のアンリ・ヘンチ氏が銀行の前身となる法人を設立したのは1796年。1857年にジュネーブ証券取引所、1907年にはスイス国立銀行(中央銀行)の設立に加わった。
51年にはモントリオールにオフィスを設け、プライベートバンクとして初めて国外に事業拠点を設置。早くからIT(情報技術)システムを導入し、多くの新分野に挑んできた。
現在、18カ国25カ所に拠点があり、契約残高は約16兆円にのぼる。同族経営会社の資産運用やガバナンスでの助言も得意分野のひとつ。92年に日本へ進出し、主に地方銀行と提携して事業を拡大している。
自ら顧客に対応するほか、アジア地区では銀行システム管理や財務、人事などの各部門を統括している。54歳。
(2013年9月17日/日本経済新聞 朝刊より)
略歴
1958年11月19日生まれ。
1796年創業、ジュネーブ最古のプライベート・バンクであるロンバー・オディエ銀行の7代目マネージング・パートナー。 ロンバー・オディエは現在世界18ヵ国に25の拠点を置き、従業員は約2000名を数える。
1984年、ヒューレット・パッカードにてキャリアをスタート。翌年クラインウォート・ベンソン入社、ロンドンのコーポレート・ファイナンス部門に在籍。1990年よりシニア・ヴァイス・プレジデントとして同社スイスにて勤務。1991年、スイスの広告会社であるソシエテ・ジェネラル・ダフィシャジュのCFOに就任。 1996年から1999年まで、スイス電子証券取引所理事を務める。 1999年にダリエ・ヘンチ銀行(現ロンバー・オディエ銀行)入行。 グローバル・カストディ部門の統括ならびにプライベート顧客部門を兼務。 2004年マネージング・パートナーに就任。ロンバー・オディエグループの戦略企画委員会委員長も務める。
現在も自ら直接顧客に対応し、加えて特にアジア地区においては銀行システム管理、財務、事業計画及び人事の各部門を統括する。
ザンクト・ガレン大学 経済学部卒。