特別ワークショップ ファシリテーター
高津尚志IMD北東アジア代表
インタビュー
世界経営者会議の開催20回を記念し、経営者や次世代リーダー向けの新企画「世界の経営者から学ぶリーダーシップ特別ワークショップ」がスタートする。本会議とは別に少数の聴講者によるコースを用意。各自の課題を浮き彫りにして会議を聴講することでより深く理解し、ビジネスに生かしてもらう狙いだ。ファシリテーターの高津尚志IMD北東アジア代表にワークショップの詳細や受講メリットを聞いた。
本会議の情報量は消化しきれないほど多い
― 世界経営者会議の魅力とは何でしょうか。
これだけ多くの世界の一流企業・注目企業のトップを集め、生の声をオープンに、かつ集中的に聞ける機会は国内ではほかにないでしょう。世界的に見ても非常に珍しい。IMDでもCEOだけを集めた議論の場を毎年開催していますが、非公開ですから。
― 会議に参加することで何が得られますか。
世界のビジネスのうねりを体感できます。経営者が、世界の様々な潮流や変化の中で、何に脅威や商機を感じているのか。どう組織や事業を導こうとしているのか。そういったことを、生の声で聴くことができます。かつて世界経営者会議の登壇者は日米欧の企業トップがほとんどでしたが、最近は日本以外のアジアや中東の経営者が登壇することも増えました。業種も年を追うごとに多様化していますし、新興企業の登壇者も増えています。ビジネスの世界がどう変化し、広がってきているかを肌で感じられるのがこのイベントの特長です。
もうひとつ。リーダーとして、経営者あるいは将来の経営者として、自分がどうあるべきかを考える機会になります。登壇する経営者の世界観や立ち居振る舞い、コミュニケーション能力、人としての軸や芯などをライブで感じることができる。これらは紙面で講演内容を読むだけでは決して得られないものです。
― 今年、新たに始める「世界の経営者から学ぶリーダーシップ特別ワークショップ」。企画の背景や意図を教えてください。
2日間で20名の経営者が登壇する世界経営者会議は、情報量が多く、受け身で聞くだけでは内容を消化・吸収しきれないという一面があります。あすからの自分の仕事にに反映させ、自分のリーダーとしてのあり方に生かすためには、もう一段階深い省察が有効です。私自身、ひとりのビジネスリーダーとして、またひとりの聴講者として、そのような省察の場があればいいとずっと思っていました。それを具現化したのが今回のワークショップです。
― ワークショップでは具体的にどんなことに取り組みますか。
本会議の前週に行うワークショップの1日目の目標は問題意識の明確化です。自分自身がリーダーとして更に成長するにはどのような課題や可能性があるのか、何を目標としていきたいのかなどについて自ら振り返り、数人単位のグループをつくって語り合うことで明確化していきます。それによって本会議での聴講姿勢や切り口がよりよいものになります。
本会議終了の3週間後に行うワークショップ4日目は、学びの振り返りと今後の行動変容の計画づくりを行います。当初の問題意識に照らし合わせながら、本会議で何を感じ、何を考えたのかを振り返ります。そして、学んだことを自分自身の経営観や立ち居振る舞いにどう反映させていきたいのかをじっくり考える半日になります。
同族企業の後継者にもぜひ参加してほしい
― どのような人を受講者として想定していますか。
リーダーとして一層の成長を目指す人であれば業種や企業規模、年齢を問わず歓迎します。世界観や説得力、実行力といった資質はどんな組織のリーダーにも欠かせないものです。同族企業で経営のバトンを受け取る方や、非営利団体や行政組織に所属する人にもぜひ参加していただきたい。
― 日本国内では今でも座学が一般的で、ワークショップに不安を感じる向きもあるのではないでしょうか。
自身による省察と、他者との対話からの学び。その実現がワークショップの目標です。私がファシリテーターとして皆さんに伴走します。安心して、忌憚なく話ができ、互いに助け合い、刺激しあえる場をつくります。ひとりの参加者として自分自身がいったい何を得たいのかを考え、問題意識に基づいて学びとる。気づいたことを他の参加者との対話を通じてより深化させたり、具体化させたりしていく。人は自己との対話に加えて、他者と対話することでさらに考えを明確にできたり、新たな視点や視座を得たりします。ファシリテーターや他の参加者がいて、一定の流れで全体が構成されている。こういった仕組みやプロセスが学びの効果を高め、行動変容に繋がる可能性を高めることは、IMDが行うリーダー研修などでも確認されています。
― ビジネススクールのメソッドは敷居が高そうで、尻込みする人もいるかもしれません。
まず、言葉の壁はありません。ワークショップは日本語で行いますし、本会議は同時通訳がついています。また、ビジネススクールでよく使うケースディスカッションも行いません。考えるべきこと、語り合うべきことを紙に記した教材であるワークシートなどを活用。いくつかの演習、グループやクラス全体での対話を通じて、学びを深めていきます。闇雲に議論するわけではありません。私自身、温かく柔らかく、時に鋭く、場を進めて行きたいと思います。
様々な業種の方が参加し、4日間に渡って意見を交わすため、コース修了後には仲間意識が芽生えているはずです。インフォーマルな懇親会も予定しており、皆様の長期的な交流につながっていけば嬉しく思います。私自身、とても楽しみにしています。
ワークショップ・ファシリテーター
IMD北東アジア代表 高津尚志氏
経営幹部育成で世界トップランキングを誇るスイスのビジネススクール、IMDの日本・台湾・韓国における代表。日本企業のグローバル経営幹部の育成施策の設計や提供に従事。「世界経営者会議」には、2010年から毎回参加してきた。
共著に『なぜ、日本企業はグローバル化でつまずくのか』、『ふたたび世界で勝つために』(日本経済新聞出版社)、訳書に『企業内学習入門』(英治出版)など。
日本興業銀行、ボストンコンサルティンググループ、リクルートを経て現職。
基本構成・進め方
ワークショップでは、世界の著名企業のリーダー育成をサポートしているIMD北東アジア代表の高津尚志氏がファシリテーター(進行役)を務めます。参加者の意見・気づきを引き出し、リーダーとしての自己変革と成長を支援します。
1日目
11月2日(金)
プレセッション
世界経営者会議で経営者から学ぶ目的・テーマを明らかにします。会期中に情報交換を行うグループを決定し、同会議への参加の心構え、課題などもご案内します。
2,3日目
11月6日(火)、7日(水)
世界経営者会議への参加
世界の著名経営トップの講演を聴講し、その視点・発想・戦略に触れ、自分のリーダーとしてのあり方について考えます。グループ内で情報交換を随時行っていただきます。
4日目
11月29日(木)
アフターセッション
参加者同士で会議参加の感想、自分自身の意識・行動の変化、職場などで実践して感じた手応えなどについて意見交換します。終了後は懇親会を開催。
日時とプログラム
1日目 11月2日(金) 15:00-19:00 |
プレセッションテーマ:目的・ゴールの明確化と相互理解
世界経営者会議で経営者から学ぶ目的・テーマを明らかにします。会期中に情報交換を行うグループを決定し、同会議への参加の心構え、課題などもご案内します。
会場:日本経済新聞東京本社内 日経セミナールーム |
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2日目・3日目 11月6日(火)~7日(水) |
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4日目 11月29日(木) 15:00-18:00 |
アフターセッション(終了後、懇親会)
テーマ:自分らしいリーダーシップを実践する
参加者同士で会議参加の感想、自分自身の意識・行動の変化、職場などで実践して感じた手応えなどについて意見交換します。終了後は懇親会を開催。
会場:大手町ファーストスクエアカンファレンス |
特別ワークショップへの参加特典
世界経営者会議で参加者限定席をご用意します
本会議の参加者席をブロックで確保。会議期間中も参加者同士による意見交換しやすい環境をご用意します。
経営者への質問機会を優先的に設けます
プレセッションのグループセッションで検討した経営者への質問を、モデレーターを通して世界経営者会議の登壇者に問いかける機会を設けます。
経営リーダー層とのネットワーク作りをサポートします
世界経営者会議の昼食時間などで、登壇者・ファシリテーターとの交流が可能です。特別ワークショップ4日目(最終日)には懇親会も開催します。
募集概要
第20回記念企画
「世界の経営者から学ぶリーダーシップ特別ワークショップ」の
受講申し込み受付は終了しました。
会期 |
1日目:11月2日(金) 15:00-19:00 2日目・3日目:11月6日(火)~7日(水) 4日目:11月29日(木) 15:00-18:00 ※終了後、懇親会を実施します。 |
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会場 |
1日目:日本経済新聞東京本社内 日経セミナールーム(東京都千代田区大手町1-3-7) 2日目・3日目:帝国ホテル東京(東京都千代田区内幸町1-1-1) 4日目:大手町ファーストスクエアカンファレンス(東京都千代田区大手町1-5-1) |
募集対象 | 経営マネジメント層(取締役・執行役員)および次世代の経営幹部(管理職・マネジャー層)が対象です。 |
定員 | 40人 |
受講料 | 194,400円(消費税込) ※受講料にはプレセッション・アフターセッションの参加と懇親会費、世界経営者会議の受講料を含みます。 |
申込締切 | 2018年10月29日(月)正午にお申し込み受付は終了しました。 |
お申し込みの前に
お申し込みについて |
「世界の経営者から学ぶリーダーシップ特別ワークショップ」(第20回 日経フォーラム「世界経営者会議」を含みます)受講には事前申し込みが必要です。 申し込みフォームに必要事項をご入力の上、送信してください。 ご登録データの送信後、ご入力いただいたEメールアドレス宛に「お申し込み確認メール」をシステムより自動送信いたします。24時間以内に「お申し込み確認メール」が届かない場合はEメールで事務局までご一報ください。 |
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当選者の発表 |
応募多数の場合は抽選とさせていただきます。
抽選の結果、当選の方には、「プレセッション・アフターセッション受講券」「世界経営者会議受講券」と共に「請求書」をお送りします。残念ながら落選された方には「落選通知」をお送りします。 10月30日(火)を過ぎてもお手元に何も届かない場合は、事務局までご連絡ください。 |
受講料のお支払い | お支払い方法は銀行振込みかクレジットカードからお選びいただけます。 請求書に記載の期日までに受講料をお支払いください。 お申し込みの正式登録は入金の確認後になります。 当日、受付でのお支払いはお断りいたします。 なお、当選者から特段の請求がない限り領収書は発行しません。 |
キャンセルについて |
原則としてキャンセルはお受けできません。 一度お支払いいただいた受講料は原則としてご返金いたしかねますので代理の方のご参加をお願いいたします。ただし、交通等やむを得ない事情による当日のキャンセルについては、その限りではありません。 その場合は事務局までご連絡ください。 |
最少催行人数について | 特別ワークショップ開催の最少催行人数に達しなかった場合には中止となる可能性がございます。あしからずご了承ください(開催が中止となる場合は、開講日1週間前までにメールあるいは電話にて連絡いたします)。なお、特別ワークショップが中止となった場合、受講料金は全額ご返金させて頂きます(世界経営者会議の受講をご希望の場合は、差額を返金いたします)。 |
変更もしくは 中止について |
第20回 日経フォーラム「世界経営者会議」は、講師・主催者の諸般の事情により、事前の告知なく開催を変更・中止させていただく場合がございます。それに伴い特別ワークショップが中止になった場合は、お支払いいただいた受講料を返金いたします。 |
個人情報の利用 および取り扱い |
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お問い合わせ
第20回 日経フォーラム「世界経営者会議」事務局
<受講申し込みについて>
reg_ngmf2018@nikkei-ngmf.jp
Tel. 03‐5159‐2330(10:00‐17:00 土・日・祝日を除く)
<特別ワークショップの内容について>
ngmfworkshop@nex.nikkei.co.jp
過去の開催内容
第19回(2017)の様子